デコちゃんが行く(猪野待子:企画・編集)

デコちゃんが行く「袴田巖さんの姉、デコちゃんは、今87才です。
袴田事件というとんでもない事件に巻き込まれながら、「へこたれるもんか」とガシガシ障害を踏み越えて、ブルドーザーのように進んでいくデコちゃん。
人生に迷い元気をなくしている現代人にこそ、デコちゃんを知ってほしいのです。
さあ、ごいっしょにデコちゃん物語へ。」 【はじめに】より

袴田事件、自由の身の死刑囚

袴田事件関連書籍2017年6月(朝日新聞社)
死刑が確定した袴田巌さんが静岡地裁の再審開始決定を受けてから1年が過ぎた。決定と同時に釈放された袴田さんは、獄中で過ごした48年を取り戻すための日々を姉と過ごす。ただ、決定を不服とした検察側が即時抗告したため、実際に再審が始まるかどうかは未確定で、身分は「確定死刑囚」のまま。静かに再審を待つ袴田さんの姿は、「冤罪」という重いテーマを通じて、警察、検察、司法、そして国民、国家に、それら自身のあり方を問うている。※本商品は通常の書籍より文字数の少ないマイクロンテンツです。【文字数:6600文字/単行本換算で10ページ】

袴田事件、48年目の「無実」

袴田事件関連書籍2017年6月(朝日新聞社)
逮捕から48年。「自供」させ、DNA型鑑定の結果まで否認するなど、捜査機関と裁判官はなぜ暴走したのか。死刑判決の再審再開と釈放を決定した静岡地裁は、「証拠は捏造の可能性」と踏み込んだ。一方、死刑確定から約33年間も独房で過ごした「死刑囚」は、執行の恐怖におびえ続けて精神を病み、現在は認知症も進んでいるという。一市民の半生を奪った責任は誰がとるのか。日米の冤罪への取り組みを紹介し、人権侵害も視野に、捜査や裁判のあり方、間違ったら取り返しのつかない死刑制度の存廃について問う。

死刑判決のグレーゾーン正義を無視した「袴田事件48年」の不条理

袴田事件関連書籍2014年4月(朝日新聞社)
限りある人生の貴重な時間を奪い取る冤罪は、捜査機関と司法による犯罪だ。1966年、強盗殺人、放火などの疑いで逮捕されてから48年に及ぶ袴田事件も冤罪ではないのか。自白までの執拗な取り調べ、逮捕の1年後に発見したとされるサイズが合わない血のついた衣類、DNA型鑑定結果の否認……。「でっち上げ」ともいえる不正捜査が指摘されながら、最高裁はなぜ死刑を確定したのか。絶望の中で死刑囚は78歳に。再審を求める実姉や弁護士、元裁判官らの証言から死刑判決に至るグレーゾーンを追い、事件の本質を問う。

袴田事件 裁かれるのは我なり(山平重樹 著)

袴田事件関連書籍2010年6月(双葉社)
昭和41年、静岡で起きた味噌工場経営者一家4人惨殺事件。逮捕されたのは、同工場従業員の袴田巌だった。袴田は自白するが、裁判では一転、無罪を主張。だが、判決は死刑。しかし、その後、主任裁判官・熊本典道から「袴田君は無罪だ」との衝撃的なコメントが……。日本の裁判制度の在り方を世界に問う問題作。

袴田事件 ― 冤罪・強盗殺人事件の深層(山本徹美 著)

袴田事件関連書籍2014年7月(プレジデント社)
私たちがもし陥れられ、不当に罪をきせられた場合、
いったいだれが真実を見抜いてくれるのだろう──
48年間無実の罪で収監された日本史上最大の冤罪事件に迫ったドキュメント。
不自然な証拠、解明されないままの謎……にもかかわらず1980年、袴田巌の死刑判決は確定した。
2014年3月に死刑執行停止と再審が決定した袴田事件を、殺人事件の取材、ドキュメント収集、ルポルタージュ執筆に豊富な経験をもつ著者が、事実吟味の視点から徹底的に追った1冊。事件現場見取図、問題の「5点の衣類」など、付図・付表を多数収録。絶版状態だった文庫版に新たに再審決定の経緯も加え、改めて世に問い直す。

袴田事件・冤罪の構造:死刑囚に再審無罪へのゴングが鳴った(高杉晋吾 著)

袴田事件関連書籍2014年6月(合同出版)
1966年6月30日未明、静岡市(旧静岡県清水市)のみそ製造会社の専務宅から出火し、焼け跡から一家4人が他殺体で発見された。静岡県警は社員寮の部屋で被害者の血が付いたパジャマが見つかったとして、従業員だった袴田巌氏を強盗殺人容疑で逮捕。袴田氏は無罪を主張したが、静岡地裁は68年、死刑を言い渡し、80年に最高裁で死刑が確定した。世界で最長記録の46年間もの長い勾留が続いたが、第2次再審請求で、静岡地裁は2014年3月27日死刑と拘置の執行を停止する決定を出した。

袴田事件を裁いた男 無罪を確信しながら死刑判決文を書いた元判事の転落と再生の四十六年(尾形誠規 著)

袴田事件関連書籍2014年6月(朝日文庫)
2014年3月27日、静岡地裁は「証拠は捏造された疑いがある」として
袴田事件の再審開始を決定した。
事件当時、30歳だった熊本典道は主任裁判官として関わるが、「こんな証拠で死刑にするなんて無茶だ」と異を唱えた、たった一人の裁判官だった。
罪の意識に苦しんだ熊本は、裁判官を辞め、酒で体を壊し、離婚も重ね、自殺も試みる。
冤罪の過程を克明に説明しながら、46年間も苦しみ続けた人間の姿に迫るノンフィクション!

袴田巌は無実だ(矢澤昇治 著)

袴田事件関連書籍2010年8月(花伝社)
死形判決を書いた裁判官自身が無実を訴え、判決の決め手となった証拠が突然変更される…。警察と検察は、袴田に罪を着せるために何をしたのか?前代未聞の冤罪、「袴田事件」を徹底検証。

美談の男-冤罪袴田事件を裁いた元主任裁判官・熊本典道の秘密(尾形誠規 著)

袴田事件関連書籍2010年6月(鉄人社)
私は無罪を確信しながら死刑判決を言い渡した―。39年前の過ちを自ら告白した元エリート判事の転落と再生

自白が無実を証明する-袴田事件、その自白の心理学的供述分析(浜田寿美男 著)

袴田事件関連書籍2006年10月(北大路書房)
計45通の自白調書を全体として供述調書の俎上に載せ、その供述の背後にある心理諸過程を追跡したところ、従前論議に上ることのなかった諸々の供述要素(自白の犯行筋書を構成する諸要素)について重大な疑問点が浮かび上がってきた。そして、この各要素を精細に分析・検討した結果、詮ずるところ、確定判決で大筋において真実とされた検面調書1通をも含めて、自白調書は信用性に欠けるというにとどまらず、およそ真犯人のなした自白調書ではありえない、との結論に達する以外なかった。

はけないズボンで死刑判決―検証・袴田事件(袴田事件弁護団 著)

袴田事件関連書籍2003年6月(現代人文社)
1966年、静岡県の味噌工場で経営者一家4人が何者かに殺害された。警察は、はじめから袴田巌を犯人と決めつけ、自白を強要し、裁判所は死刑判決をくだした。「袴田事件」を検証し、証拠のねつ造と無罪を訴える。

主よ、いつまでですか(袴田巌 著)

袴田事件関連書籍1992年8月(新教出版社)
1966年、静岡県清水市で起きた一家4人殺しの罪を着せられた袴田巌さんが、その獄中で書きつづった身の潔白と再審を願う祈り、肉親への切々たる思い、信仰を告白するに到った信仰的断章を「救う会」の責任で編集。

袴田再審から死刑廃止へ -年報・死刑廃止2014(年報・死刑廃止編集委員会編)

関連書籍2014年10月(インパクト出版会)
48年間、無実の罪で幽閉され死刑確定により精神の均衡を失った袴田巌さん。袴田冤罪事件の存在は死刑制度があってはならないことを示している。
袴田事件弁護団座談会 ⦅西嶋勝彦・小川秀世・田中薫, 岩井信・安田好弘(司会)⦆、袴田巌さん、雪冤の48年と現在 袴田ひで子(聞き手・笹原恵)などを収録。

冤罪の戦後史-刑事裁判の現風景を歩く(菅野良司 著)

関連書籍2015年7月(岩波書店)
何十年という長い時間、無実を叫び続けてきた人たちの声をジャーナリストが丁寧に聞きながら、なぜ冤罪が起きるのかを問う。帝銀事件、狭山事件、名張毒ぶどう酒事件、東電OL事件、足利事件など戦後の著名な17事件を取り上げ、日本の刑事司法の問題点を追及。巻末には冤罪事件年表を付す。

DNA鑑定は魔法の切札か(本田 克也 著)

2018年2月6日(現代人文社)
犯罪捜査や刑事裁判の切札として、DNA鑑定に期待が高まっている。しかし、DNA鑑定をその適用限界以上に用いることは、冤罪を生み出すことになる。DNA鑑定について、その原理・歴史をたどり、足利事件、袴田事件、飯塚事件など事例を踏まえて、有効性と限界を明らかにする。 第1章 DNA鑑定法とは何か 第2章 DNA鑑定はどのように行われるか 第3章 DNA鑑定法の技術的課題 第4章 DNAの検出技術の改良 第5章 DNA鑑定の解釈をめぐって 第6章 劣化試料と混合試料の鑑定 第7章 DNA鑑定をめぐる論争(足利事件、飯塚事件、袴田事件) 第8章 法医学から見たDNA鑑定 第9章 DNA鑑定の有用性と課題 第10章 袴田事件即時抗告審における検察側検証とはいかなるものか。

自白の心理学 浜田 寿美男 (著)

岩波新書 – 2001/3/19
身に覚えのない犯罪を自白する.そんなことはありうるのだろうか? 心理学の立場から冤罪事件に関わってきた著者が,甲山事件,仁保事件、袴田事件など,自白が大きな争点になった事件の取調べ過程を細かに分析し,「自分に不利なうそ」をつくに至る心のメカニズムを検証する。

袴田事件 これでも死刑なのか  小石 勝朗 (著)

現代人文社ー 2018/8/6
耐え難いほど正義に反する」として再審開始決定とともに死刑と拘置の停止を決めた静岡地裁。だが、再審開始を取消した東京高裁決定。東京高裁はなぜ誤ったのか。5点の衣類、DNA鑑定、自白など証拠の評価をあらためて検証する。