第42回袴田事件がわかる会

4月17日(土)午後1時30分~4時

浜松復興記念館2階 (浜松市中区利町304-2)

☆目からウロコ☆ 袴田巖さんはどうして「自白」したのか?                                      無実の人が「ウソの自白」におちいる心理を、供述心理学の第一人者が解説

ゲスト:袴田ひで子さん  (袴田巖さんの姉、保佐人、再審請求人)

ゲスト:浜田寿美男さん (奈良女子大学名誉教授)

「罪を認めれば死刑になるのが分かっているのに、無実の人が自白するはずがない」「自白したなら有罪に決まっている」と普通の人は考えます。裁判官もそうです。「自白」があれば「有罪判決」をためらいなく書きます。そこに重大な落し穴があるのです。警察官が暴力をふるい拷問しなくても、無実の人がいともたやすく「私がやりました」という供述調書に署名させられてしまうのです。

それは何故なのか?外から眺めているだけでは決して理解できないことです。そのカラクリに心理学の手法でメスを入れ、「ああ、そうだったのか!」、目からウロコの科学的解説で明らかにしてくれるのが、浜田寿美男先生。発達心理学を専門に研究なさってきた先生が、冤罪を生む元凶としての「自白」の問題に取り組んで40年を超えます。甲山事件を始めとして帝銀事件、名張毒ぶどう酒事件、足利事件、狭山事件など多くのえん罪事件に関わり、袴田事件の裁判でも袴田巖さんの「自白」についての鑑定書を2度にわたって裁判所に提出しています。聞き逃すことのできない講演。

主催  袴田さん支援クラブ

3月22日【第1回三者協議】  東京高裁での差戻し審が始まりました。

袴田事件第2次再審請求審は、昨年12月に最高裁が高裁決定を取り消し、東京高裁に差し戻したのを受けて、東京高裁での審理が始まりました。3月22日が第1回目の裁判です。裁判といっても再審(裁判のやり直し)を認めるかどうかを争う手続きで、この段階を越えて初めて再審公判(やり直し裁判)となるのです。どうやら、またしても非公開で行われる審理。裁判官、検察官、弁護人の三者だけの協議で進められる裁判です。

日本の再審制度では、第1関門の再審請求審で再審開始決定が確定すれば、次の段階の再審公判(公開裁判)ではほとんど争わずに再審無罪判決で決着します。第1段階で実質審理は終了するようなシステムになっています。この大事な方の裁判が非公開で、公開裁判の再審公判が儀式的な付けたしになっているのは変なのですが。日本の裁判制度の問題のひとつです。ともあれ、再審開始決定を勝ちとらなければなりません。

さて、最高裁の出した差し戻し決定が、高裁での審理の出発点となります。どういう決定で、何を高裁に求めているかを再確認しておきます。

  1. 東京高裁の再審開始を認めなかった決定を破棄する。この点では全員が一致しました。
  2. その後の処理として、高裁への差し戻しを3人の裁判官が主張し、後の2人は即刻再審を開始すべきという意見でした。多数決によって高裁への差し戻しという結論になったのです。
  3. どういう点をやり直せという指示だったか、最高裁は具体的に指摘しました。「メイラード反応その他のみそ漬けされた血液の色調の変化に影響を及ぼす要因についての専門的知見等」「現時点における専門的知見等」を調査するため差し戻す。決定から引用すると、こうです。
  4. これは、こういうことです。犯行着衣とされ、かつ袴田さんのものとされている「5点の衣類」が有罪証拠の中心とされています。検察官は事件直後に袴田さんが味噌タンクに隠したもので、事件の1年2か月後に発見されたと主張しています。そして有罪死刑判決(確定判決)でも、検察の主張を根拠としています。対して弁護団は、ズボンが穿けなかったこと、上着と下着に付着している血痕の位置がチグハグであること、DNA型が不一致だったことなどを指摘して「5点の衣類」は捜査当局による不当なねつ造(でっち上げ)証拠。発見されることを想定して直前にタンクに入れたと反論。中でも、血痕の色に赤味が強かったことを問題視し、【みそ漬け実験】で血痕は黒く変色することを明らかにしたのです。従って、1年2か月も味噌タンクに漬けられた衣類に残されていた血痕が赤味を維持していれば有罪証拠になるが、赤味が消えて黒っぽい色に変色すればねつ造証拠と言う外ないということ。さらに参考までに専門家の意見を聞いて論理的にも説明がつくような調査を最高裁は要求しているわけです。
  5. ですから、まずは検察官が1年2か月もの期間、味噌タンクに入れられた衣類の血痕が赤味を維持する、そのことが自然であることを合理的に証明しなければならないのです。が、検察も味噌漬け実験をやりました。その結果では、血痕は黒く変色していました。この事実は裁判所も確認していることなので、ごまかしようのないことです。

ここから始まる差し戻し審。最初から検察のピンチですが、何でもアリの裁判。国民の監視が必須です。

 

 

東京高裁第1回三者協議/弁護団報告記者会見(3月22日)

舞台は再び東京高裁へ、、最高裁が差し戻し

無実の死刑囚、ギネス記録の獄中48年、歴史上類を見ない17,388日の拘禁

袴田巌さんを救う市民の会袴田巖さんは無実です。それどころか冤罪(※)の被害者です。濡れ衣を着せられ、死刑宣告を受けて拘禁され、30歳で逮捕されてから48年間の獄中生活を強いられました。1万7千388日の拘禁は、過酷であること歴史上その類を見ることがなく、ギネス記録になったほど。世界から注目を浴びている人権侵害であり日本の恥辱と言うほかありません。
袴田事件は、冤罪事件です。捜査機関(警察、検察)が袴田さんを拷問まがいの自白の強制、証拠の偽造、隠ぺいを武器に起訴、それを静岡地裁が認めて一審死刑判決。さらに東京高裁がそれを支持し最高裁も追認したのですから、国家による犯罪にほかならないのです。公務員特別暴行陵虐罪(※)、特別公務員職権濫用罪(※)、偽証罪(※)、逮捕監禁罪(※)、さらには殺人未遂罪(※)、加えて人道に対する罪(※)が相当すると考えられます。
警察官や検察官、裁判官の中には、袴田さんの無罪を心に秘めていた人もいたでしょうが、不作為の罪、未必の故意はなかったでしょうか。袴田さんの人生は暗転し地獄の苦しみに襲われること48年間。他に類のない重く過酷な刑罰を背負う死刑囚とされてきた冤罪被害者なのです。
袴田さんは、獄中から息子への手紙の中で言っています。
「お前のチャンは決して人を殺していないし、一番それをよく知っているのが警察であって、一番申し訳なく思っているのが裁判官であることを」
袴田事件は、日本弁護士連合会が袴田事件弁護団を組織して支援する冤罪再審事件です。私たちは、一日も早く再審を開始し無罪の決定を裁判所に要求、国民の皆さんにも袴田さんへの支援を訴えております。

» 「用語解説(※印)」はこちら

» 「袴田事件」とは?

 

48年目にして再審開始決定、死刑と拘置の執行停止
検察の即時抗告、東京高裁は身柄の自由を維持するも、逆転の決定(再審開始を認めず)
最高裁は高裁決定を取り消し、高裁へと差し戻し

袴田巌さんを救う市民の会2014年3月27日、静岡地裁は再審開始決定を出すとともに、死刑の執行停止、拘置の執行停止を決定。ようやく正義が息を吹き返したかの如く、袴田さんはその日に釈放されました。
しかし、故郷に帰って姉の秀子さんと穏やかで自由な暮らしが始まったものの、肉体と精神に受けたダメージは深刻です。あまりにも長かった死刑囚としての獄中生活は毎日が想像を絶する拷問。釈放されてもうすぐ5年、受けた傷は徐々に回復してきているものの、簡単には治癒しません。今も身分は死刑囚のままで、受難の苦しみは変わらずに続いているのです。
静岡地検は再審開始決定を不服として東京高裁に即時抗告、

5年の審理を経て高裁は死刑と拘置の執行停止はそのままにするも、再審開始決定を棄却。法曹界はもとよりマスコミも世論も大方が再審開始決定が繰り返されると予測していたのですが、まさかの逆転となりました。有罪判決はねつ造された証拠で固められていることは明白であるにも拘らず、子供だましのような理由で再審を認めない裁判官とは何者なのか。裁判官の法衣を着た検察官。人権の砦はただの幻。高裁決定への国民的な怒りが翌日の朝刊紙面を沸かせたのでした。

当然ながら弁護団は最高裁へ特別抗告し、舞台は最高裁へと移りました。すでに「こがね味噌強盗殺人・放火事件」は迷宮入り、「袴田事件」も未解決のまま半世紀を超えるのです。

そして、最高裁は2020年12月22日、高裁決定を取り消し、審理を東京高裁へと差し戻しました。画期的な決定で、舞台は再び東京高裁に移りました。

袴田巖さんは死刑囚の汚名を着せられたままの冤罪被害者。30才で逮捕勾留されて半世紀にもわたる獄中生活を強いられ、現在82才。無罪を求めても成らず、絶対的な孤独に襲われ、死刑執行という脅迫に苛まれ、精神に深刻な変調を来たしながらも悪魔と闘い続けてきました。私たちは巖さんとともにこの国の主権者として国家権力の暴走を止め、袴田さんの名誉を回復しなければなりません。正義が「袴田事件」に決着をつけるために。

見て、聞いて、読んでください

袴田巌さんを救う市民の会普通の生活を送っている人にとっては、不思議なことだらけではないでしょうか。

1) 警察や検察、捜査機関が、証拠をでっちあげたり、自白を強要したりするなんて、信じられません。市民の命や財産を守ってくれる警察がそんなことをするはずがないと思います。

2) また、取調官から押し付けられたにせよ、一たんは自白して罪を認めています。自白すれば死刑になることが分かっているのだから、「私がやりました」などと自白するはずがないでしょう。

3) 裁判官だって、最高の学歴に加えて司法試験という難関を通ってきた人たちだから、自白が信用できるかどうか判断できるし、有罪を証明する証拠だってあるのでは。

4) 無実の人に死刑宣告をしたり48年間も監獄に閉じ込めておくなんて、そんな酷いことがあるはずがない。遠い昔にはあったかもしれないけど、科学が発達していて民主主義の時代、この日本では起こりえないこと。

そのような疑問が聞こえてきます。このホームページでは、事実を突きとめるとともに、何故にそんなことが起こるのか、また許されてきたのか、明らかにします。普通ではありえないと思われる現実にショックを受けることでしょう。
目を見張り、耳を澄まし、想像力と論理的思考力をフルに発揮して事実と対面してください。
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