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袴田巖さんに再審無罪を!

Author: free-iwao (page 1 of 9)

2/20(土) 第40回袴田事件がわかる会

第40回 袴田事件がわかる会

袴田さんを救援する清水・静岡市民の会・ 袴田さんを救援する静岡県民の会との共同開催スペシャル

2021年 220日(土)  午後1時30分~4時

浜松復興記念館2階 (浜松市中区利町304-2・五社神社東)  入場無料、お気軽にお越しください。

ゲスト 袴田ひで子さん(袴田巖さんの姉)
テーマ   5点の衣類を着用しての検証!                                                                                   5点の衣類とは?それで「犯行ストーリー」はどう変わったか? みそ漬け実験は何を暴いたのか。
事件を語らせたらこの人、長年支援活動を続けてきた楳田さんと山崎さんが分かりやすく検証、説明します。

前々回(第38回12月)は警捜査報告書」「現場検証報告書」「第一審判決」などの資料から、図上で再現。

それを受け継ぎ、1年2か月後に「発見」された犯行着衣の登場によって、検察官の主張がまるで違っていまいました。パジャマから5点の衣類へとチェンジされることによって、さらに信じられない主張がまかり通るようになります。登場のいきさつから、それによる犯行経緯の恣意的変更、欠陥だらけの証拠。一つ一つのチグハグを明らかにします。

特に、支援者と弁護団が協力して実行したみそ漬け実験とそれが明らかにしたことを報告します。

【緊急テーマ】 筑波大教授で法医学者の本田先生が、新たに当時の「死体鑑定書」にメスを入れた論文を発表。「袴田事件の解剖鑑定書をどう読み解くか」 (季刊刑事弁護105所収) 、興味深い論考を解説します。

 

主催 袴田さん支援クラブ  /  袴田さんを救援する清水・静岡市民の会   /  袴田さんを救援する静岡県民の会

 

 

1月16日、第39回袴田事件がわかる会

第39回袴田事件がわかる会

初めての方も気軽にお来しください。

2021年 116日(土) 午後1時30分~4時  (毎月第三土曜日の午後開催)
浜松復興記念館2階 (浜松市中区利町304-2・五社神社東)
ゲスト 袴田ひで子さん(袴田巖さんの姉)
ゲスト 亀石倫子弁護士  (大崎事件弁護団の若手メンバー)

大崎事件のクラウドファンディングを成功に導かれ、袴田事件のクラファンにも格別なご協力を頂いています。「正義」を振りかざす「世論」に叩かれている人々の人権を護りたい、それが弁護の原点で、GPS捜査違法事件の主任弁護人として最高裁大法廷で熱弁を揮い勝訴するなど、刑事弁護に縦横無尽の活躍をなさっています。著書に『刑事弁護人』(講談社現代新書)

特別レポート
最高裁決定(高裁決定の取り消しと差し戻し)は、どういうことなのか?  袴田さん支援クラブ
主催 : 袴田さん支援クラブ

連絡先 mail. info@free-iwao.com TEL. 090-2342-2309

袴田さん支援クラブHP:http://free-iwao.com/

袴田チャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCqlu_zQAcuZkoHv-b4OT7bQ/videos?view_as=public

袴田家物語ブログ:https://npokitchengarden.hamazo.tv/

最高裁「差し戻し決定」への声明

最高裁「差し戻し決定」への  袴田事件弁護団声明

 

最高裁判所第3小法廷は、令和2年12月22日、検察官の抗告を容れて袴田巌さんに対する再審開始決定を取り消した東京高裁(大島隆明裁判長、菊池則明、林欣寛裁判官)の判断を「著しく正義に反する」として取り消し、審理を東京高裁に差し戻す決定をした。

裁判官5名全員が、東京高裁の決定を違法として取り消すことで一致し、内3名は東京高裁へ審理を差し戻すべきだとし、内2名は直ちに再審開始をすべきだとした。裁判官の意見が割れた中での多数決による決定だった。

弁護団は、ここに、東京高裁の決定を取り消す判断をした最高裁、特に、再審開始の確定を強く求めて異例にも反対意見を述べた林景一、宇賀克也両裁判官に対して、深い感謝の気持ちと敬意を表明する。

林景一・宇賀克也両裁判官の意見は、公平かつ公正に証拠を評価した、正に人権の砦たる最高裁にふさわしいものであるだけでなく、国民の目線に立った優しく血の通った意見である。

これまで弁護団は、最高裁に対し、いたずらに時間を引き延ばすことなく、即座に再審開始の決定をするように求めてきた。

残念ながら、多数意見を説得し切れず、この願いは叶わなかったが、再審開始に向けた動きが強まったという意味では意義のある結果となった。

本件では、確定審の静岡地裁で主任裁判官であった熊本元裁判官が、本人が無罪心証を抱いていたのかかわらず、多数決で敗れたことを告白している。今回の最高裁決定でも多数決によって再審開始が確定するには至らなかったが、これまでに熊本元裁判官、開始決定を出した静岡地裁の裁判官、今回の決定の2名の最高裁裁判官という何名もの裁判官が袴田さんは犯人ではない可能性があると判断しているのである(多数意見の最高裁裁判官も確定判決に少なくとも疑問を抱いていると思われる)。「疑わしきは罰せず」という刑事司法の原点を持ち出すまでもなく、袴田さんの無実はゆるぎないものとなりつつある。

本件については、日本国のみならず、世界中が注目しており、袴田さんを死刑囚として連れ戻すことは、もはや不可能であることを、裁判所及び検察も肝に銘じるべきである。

弁護団は、袴田さんの無罪を勝ち取るため、また、支援者・国民の皆様や上記5名の裁判官の良心に基づく勇気ある決定に応えるためにも、近く始まる東京高裁の審理において、最高裁多数意見のDNA鑑定の評価についての誤りを正し、みそ漬け実験の新証拠としての価値を確信させるべく全力を尽くす所存である。

                                        2020年(令和2年)12月25日

                袴田事件弁護団団長 西嶋勝彦

日本弁護士連合会 会長声明

「袴田事件」最高裁差戻し決定を受け、一刻も早い再審無罪及びえん罪救済のための再審制度改革の実現を求める

 

最高裁判所第三小法廷は、本年12月22日付けで、袴田巖氏の第二次再審請求事件について、再審開始を認めた静岡地方裁判所決定(原々決定)を取り消し再審請求を棄却した東京高等裁判所決定(原決定)を取り消して、本件審理を東京高等裁判所に差し戻す決定をした。本決定により、原々決定の再審開始決定が維持され再審が開始される可能性が高まった。

本件は、1966年(昭和41年)6月30日未明、旧清水市(現静岡市清水区)の味噌製造会社専務宅で、一家4名が殺害された強盗殺人・放火事件の犯人とされ死刑判決を受けた元プロボクサーの袴田巖氏が無実であることを訴えて再審を求めている事件である。

第一次再審請求審(1981年~2008年)を経て、第二次再審請求審(2008年~)において、静岡地方裁判所は、2014年3月27日、新証拠である本田克也筑波大学教授によるDNA鑑定の信用性を認めた上で、5点の衣類が捜査機関によってねつ造された疑いのある証拠であることを認定して再審開始を認めると同時に袴田巖氏の即日釈放を命じた。ところが、検察官の即時抗告に対して、2018年6月11日、東京高等裁判所は再審開始決定を取り消し、再審請求を棄却する決定(原決定)を下したことから弁護団は最高裁判所に特別抗告を申し立てた。

本決定は、本田鑑定人の姿勢や資質に対する原決定の不適切な説示を明確に否定したが、試料の変性、劣化などを理由に本田鑑定の信用性を否定する判断については結論において是認している。しかし、5点の衣類の色に関する味噌漬け実験報告書や専門家意見書の信用性を否定した原決定の判断について、その推論過程に疑問があることや専門的知見に基づかずに否定的評価したことについて審理不尽の違法があると判断し、全員一致で原決定を取り消した上で、多数意見は、さらにこの点についての審理を尽くさせるために、本件を原審である東京高等裁判所に差し戻す旨を決定した。本決定には、2名の裁判官の補足意見に加え原決定を取り消すにとどまらず原審に差戻しをすることなく更に進んで最高裁で自判し再審開始決定を確定させるべきとする2名の裁判官(林景一裁判官、宇賀克也裁判官)の反対意見が付されている点は注目に値する。

袴田巖氏は、現在、84歳と高齢であり、47年間の長期間の身体拘束を経て釈放され、現在、親族と共に穏やかな生活を送っているが、袴田巖氏の救済に一日の猶予も許されない。

当連合会は、差戻し審においては、本決定の反対意見の趣旨も踏まえ、早急に審理を行い、一日も早い再審開始、そして袴田巖氏に対する無罪判決が下されるよう強く求める。

また、当連合会は、袴田巖氏が無罪となるための支援を続けるとともに、再審における証拠開示の制度化や、再審開始決定に対する検察官の不服申し立て禁止をはじめとする再審法改正など、えん罪を救済するための制度改革の実現を目指して全力を尽くす決意である。

 2020年(令和2年)12月24日

日本弁護士連合会
会長 荒   中

12/22 最高裁、高裁への差し戻しを決定。再審無罪への大きな一歩!

最高裁の決定が出ました。正義が示された画期的な決定でした。

 

「原決定(高裁の再審開始を認めない決定)を取り消さなければ著しく正義に反するというべきである」(最高裁決定より)

主文

原決定を取り消す。

本件を東京高裁に差し戻す。

 

 

裁判は方向転換!「袴田さんは無罪」と言っているよう。

12月22日、最高裁は決定を下しました。その意味するところは、東京高裁の実質的「有罪」判断をひっくり返して、「袴田さんは無罪」という判断を示したということです。 再審制度上ではこの段階でいきなり「無罪判決」を出すことはできません。できることは、「再審開始」を命ずるか、もう少し慎重に「審理をもう一度やり直せ」と指示することです。

審理を担当した第3小法廷の5人の裁判官全員の意見が一致したのは、東京高裁が再審を認めなかったのは酷い、法律違反であるという点でした。そして「著しく正義に反する」とまで叱りつけ、高裁決定を取り消したのです。しかし、次の結論では意見が分かれ、3人が「高裁への差し戻し」(審理が尽くされていないとして、やり直し)を、2人が「再審開始」を自判(最高裁が直接判断)することを主張。3対2の多数決となり、決定は「差し戻し」となったわけです。

これからも再審無罪を裁判所が最終的に認めるまで、再審の闘いは続きます。その中で、最高裁判所のこの決定は生半可ではない影響力を放ち、静岡地裁が2014年に出した「再審開始決定」と等しいかそれ以上のインパクトを与えるに違いありません。

山が動いた!

この決定が出るや、袴田さん支援者や一般の方から「この決定をどうとらえればいいの?」「いい結果だったの?どういうこと?」と、お問い合わせが相次ぎました。ひとまずはご安心ください。無実の袴田さんの裁判は、2018年の東京高裁の不当決定で悪い方向に捻じ曲げられましたが、最高裁が今回方向転換させたのです。私たち支援者や弁護団にとって袴田さんの無罪は一点の曇りなく自明のことですが、いくらそう言っても裁判所が「無罪判決」の形にしてくれない限り仕方がありません。その点からすると、今回の事態は、日本の最高裁判所という大きな山が動いたということなのです。

しかし、「果報は寝て待て」というわけには行きません。裁判はまだ続きます。ここまで来ても最終的には勝てなかった経験があります。名張毒ぶどう酒事件では、最高裁の「差し戻し」に対して名古屋高裁が「再審棄却決定」を再び出し、それが最高裁で今度は認められてしまったという例です。45年前、白鳥・財田川決定という画期的な判例が出てから 死刑事件の再審無罪判決が相次いだのですが、それ以降は「再審の冬の時代」に逆戻り。近年は「再審請求」を却下する不当な決定がのさばっているかに見えます。

袴田事件でも、2014年の「再審開始決定」を受けて2018年に出された高裁決定は、まさかの「棄却決定」でした。この度の最高裁決定が逆風に負けることのないよう、「無罪判決」までち密にして大胆な法廷闘争を徹底すべきことは言うまでもありません。

最高裁の審理は、予測不能のブラックボックス

最高裁の担当は、最高裁の第3小法廷(林道晴裁判長)。弁護団は何通もの特別抗告補充書(最高裁への意見書)を提出して再審開始(再審無罪)を訴えてきました。ただ、最高裁での再審請求審(裁判のやり直しをするかどうかの審理)とは、普通の裁判(公判)とはやり方が全く違う。全くのブラックボックスです。再審請求審は地裁や高裁でも非公開なのですが、それでも三者協議(裁判官と検察官、弁護人の密室での協議)で論議ができた。しかし、最高裁では協議もできない。それどころか担当裁判官、調査官と面会すら拒否されてしまう。意見書を出すことしか許されない。調査官や裁判官が何を考え、審理がどう進んでいるのか、いつ決定が出るのか、皆目見当がつかないのです。

ですから、期待しながらも心配や不安な状態で、ただ待たされていました。しかも、先行して最高裁決定が出された大崎事件の場合、考えられないほどの不当な決定でした。なので、最高裁決定には、最悪の場合「再収監」(袴田さんが拘置所に戻されること)も想定しなければいけない。そんな心配をしながら、じらされていたのです。

最高裁決定は、3通り。最悪の場合、高裁決定を認めて再審開始を棄却する。あるいは、高裁への差し戻し。最善は、再審開始を自判(最高裁が自分で決める)する。再審が認められなければ「再収監」の可能性が浮かび上がるわけですから、最低でも高裁への差し戻し」を願っていました。

23日、事前連絡なしに「最高裁決定」が袴田ひで子さん宛に届きました。結果は、高裁への差し戻し。巖さんの再収監はなし。死刑の執行停止と、釈放も継続されます。ほっと一息というところです。その内容に立ち入ると、驚きです。「差し戻し決定」に賛成する意見と「再審開始」を自判すべきという意見がそれぞれ理由をつけて書かれていたのです。最高裁決定には、結論しか記載されていない「三行半」と呼ばれる手抜きの決定がよく見られますが、そうではない。おそらくは裁判官一人一人が真摯に取り組み、かなりの論議を経ての判断だということが伝わってきます。そして、正義が息を吹き返したかのような点が含まれているのです。その要点を説明します。

 3人の差し戻し意見と2人の再審開始意見

  1. 最高裁は、下級審の判決や決定について、「憲法違反があるかどうか」という点を判断するのみで、事実認定には触れないというのが法律上の建て前です。重大な事実認識の誤りがある場合のみ事実の審理に踏み込むのです。今回、事実認定の誤りに触れました。「犯行時の着衣」と認定されてきた5点の衣類を取り上げ、そこに付着していた血痕の色について「科学的な検討が不足している」と判断。高裁の決定を取り消した上で、その点をもう一度しっかりとやり直しなさいと、審理を差し戻したわけです。
  2. 5人の裁判官の結論は、高裁決定を棄却するということでは全員が一致、それ以外で意見が分かれました。もう一つの結論として「高裁への差し戻し」が3人。それに対して「自判して再審開始」を主張したのが2人。結局のところ、3対2の多数決で「差し戻し」とされました。再審請求審で意見が分かれることは異例ですが、それは先述したように、各裁判官が真摯に検討し論議を尽くしたことの結果です。むしろ、各裁判官の考え方が明瞭になっているという意味では、今後の審理に良い影響をもたらすのではないでしょうか。
  3. 取り上げられた争点は二つです。まずは先述した血痕の色についてです。多数意見は、高裁の再審棄却決定は5点の衣類に付着した血痕の色についての判断が「間違いとはいえな

    5点の衣類のステテコと味噌漬け実験のもの

    いまでも、専門的知見に基づく検討の必要性」がある。弁護側の花田意見書に検察側の反論もない。血痕の色から1年2か月も味噌漬けになっていたかどうか慎重に判断するには、審理が不十分というのです。それに対し反対意見は、血痕の色は不自然、としています。「高裁決定」は当時の古い写真からは色の違いが分からないというが、元従業員や鑑定書などから一年以上も味噌漬けになっていたのに血痕の色は「赤味」が強過ぎる。検察がやった味噌漬け実験の結果からもそれは明らか、としています。さらに進んで、元々「衣類が長期間みそ漬けにされていたことが当然視されていたけれども、かかる推定の明確な根拠が示されていなかった」。衣類を隠したのは「第三者による工作の可能性」とまで言及しているのです。

  4. DNA型鑑定の評価についても意見が分かれました。鑑定結果が確定判決に疑問をさしはさむだけの価値があるかどうかという点です。3人が本田鑑定にはそこまでの信頼性がないとし、2人は鑑定結果には問題があるものの、確定判決への合理的疑問として有効な新証拠であるとしたのです。全員が、高裁決定にある本田鑑定への不当な偏見、科学者としての資格や人格への非難について、これを批判。「あたかも本田教授が不正にデータや実験ノートを消去したかのように説示したのは、少なくともミスリーディング」と述べ、本田教授の科学者としての資質や能力についての名誉回復が図られました。
  5.  全体意見は、高裁決定に対する厳しい言葉での批判を含んでいます。多数派3人の場合、無罪方向での評価ですが、「差し戻し」という慎重で穏やかな結論を下しました。「再審開始」を主張する2人に至っては、静岡地裁の再審開始決定を下した村山裁判長の再来かと思わせる鮮やかな評価で、実質無罪を示唆しています。

ところで、再審においても「疑わしきは被告人の利益」とする原則、有罪立証に合理的な疑いがあれば再審を開かなければならないという最高裁判例を前提としなければなりません。そうすると、3人の多数派の理由を是としても結論は「再審開始」とすべきなのです。血痕の色についての審理を尽くすのは再審公判での課題とすればよいのですから。そうでなければ、いたずらに時間ばかりを費やすことになります。無実の人を救済するという再審制度の精神からしても、「差し戻し」は慎重さが過ぎるという批判が出るのも妥当なところです。

支援の力、世論の力

「絶望の裁判所」とまで元裁判官から酷評されている裁判所です。とは言え、今回の最高裁決定には、人権を護る砦である裁判所の役割を果たそうとする姿勢が見えました。2014年に出された静岡地裁の再審開始決定に続く画期的な決定となりました。「奇跡」とも言える判断の要因として裁判官の真摯な姿勢を先述しましたが、ある法学者がその強力な要因の一つとして挙げられたのは、袴田さんの裁判を「支援する力」でした。

袴田さんを応援する数多くの人々の熱意の広がりがクラウドファンディングを盛り上げました。それに触発されたマスコミの活発な報道もありました。アメリカのCNNやヨーロッパの報道機関から中東アルジャジーラに至るまでの報道で、世界規模で世論が高まりました。外国でも「袴田事件」を取り上げて日本の刑事司法の問題に警鐘を鳴らしているのです。

2018年、東京高裁が不当にも再審を否定した時、日本中から、世界から、ブーイングが巻き起こったことを裁判所は見ていました。世論の風向きが最高裁に向き、最高裁を監視していたことを知っていたのです。「いい加減な判断」はできない、誠実に取り組まなければ日本の裁判所は世界から信用を失い取り残されてしまう、そんな危機感があったと思われます。

今回の決定に対してもマスコミは大騒ぎ、世論は東京新聞・中日新聞の「早く無罪を言い渡せ」という社説に代表されています。外国からも報道陣が次々と取材に訪れています。支援者からの声が続々と届いています。この大波は「再審無罪」になるまで止むことはないでしょう。

弁護団の活躍はもちろん、皆様のご支援が力になった今回の最高裁決定でした。今後とも支援の輪を広げていくことが、袴田さんのえん罪を雪ぐことに貢献し、さらに他のえん罪事件へと波及していくに違いありません。日本の司法に人権と公平さをもたらすための歩みを支える風土が培養されて行く。そう期待し確信しています。

今後とも引き続きご支援くださいますようお願いいたします。

 

 

 

23日に行われた弁護団記者会見の様子を『袴田チャンネル』にアップしました。

熊本典道氏のご逝去を悼み、ご意志を受け継ぎます。

1968年、静岡地裁の第一審主任裁判官、不本意な死刑判決を執筆。その痛烈に反省・告白した元裁判官

熊本典道氏のご逝去を悼み、ご意志を受け継ぎます。

「袴田さんは無罪だった!」 元裁判官の告白。

「こんな証拠で有罪にできるわけがない」自分の判断は無罪。ところが、裁判体の結論としては、2対1の多数決で有罪・死刑。主任裁判官の熊本典道氏は、意に反してその判決文を書いたのでした。「自分が無実の袴田君を殺したも同じ事」、その心痛から退官し弁護士として再出発したものの、心の底に渦巻く悔恨の思いに苛まれる人生を送ることに。約40年後の2007年、ついに死刑判決を自らの過ちとして告白するに至りました。最高裁に「陳述書」を提出し、袴田巖さんに降りかかった冤罪を晴らす活動に入ったのでした。

病床にあっても「袴田君に直接会って謝りたい」という熊本さん。長年の願いが叶ったのは2018年のこと。病気で寝たきりの熊本さんのところにひで子さんが巖さんを連れて見舞いに訪れたのです。そこで、「イワオー、悪カッター」と、心の底から絞り出すような声での謝罪がありました。

「袴田君が一日も早く再審無罪となり、自由になってほしい」という熊本さんの心底からの願いを、私たちが受け継ぎ実現しなければならないと思います。

 

2対1の多数決で決めただって! 人の生命が軽すぎ!

熊本さんは無罪判決を準備してありました。が、有罪死刑判決を書かざるをえなかった不条理を振り返ってみると、貴重な教訓に突き当たります。

「三人の裁判官のうち、一人でも反対すれば死刑にすべきではない」。熊本さんもそう言っていますが、人間の生命を多数決で効率的に処理するというその安易さを突いているのです。日本人の生命はかくも軽いのでしょうか。アメリカの陪審員裁判では、基本的に全員一致でなければ死刑にはしません。結論が分かれた場合には、陪審員を入れ替えてもう一度裁判をやり直します。そのくらいの慎重さで人の命に向き合うのです。

近代司法の原点は、権力の行き過ぎや暴走から市民の生命や財産、自由と尊厳を守るというところにあります。犯罪処理の効率化ではありません。今でも、簡便な多

数決による重罪判決に疑問が投げられない状況にあるのは、日本の司法(また社会)が、未だに近代化されていない、時代遅れということです。「悪い奴らは手っ取り早く捕まえて、ドンドン酷い目にあわせればいい」、江戸時代の“岡っ引き根性”が幅を利かせている犯罪捜査や裁判は、いつまで市民を苦しめ続けるのでしょうか。

ところで、そもそも裁判とは検察官の有罪立証を審理の対象としています。有罪立証が完璧ならば有罪。合理的に(市民の常識で)考えて、立証に疑問があれば無罪。弁護人や裁判官が被告の無実を証明する必要はありません。裁判官が3人いてそのうちの一人が無罪意見ということは、まとめて見れば合理的な疑問あり。合議体としての裁判所は無罪を宣告しなければならないのです。そのことを含めた上で、裁判の公正さは成り立っているのです。

日本国憲法と現行刑事訴訟法は、近代司法の精神に立脚しています。裁判がその精神に忠実で公正であったら、袴田巖さんは正しく無罪だったのです。

 

熊本さんの叫び 「主文は死刑だけど、本当は無罪ですよ」

熊本さんがやむを得ず書いた判決文は、もっともらしく有罪をとりつくろう文脈になってはいますが、法理論的には無罪としか読めない仕掛けがしてあります。熊本さんが判決文中の「付言」で捜査当局の非を鳴らし、続いて石見裁判長も捜査陣を「ならず者」呼ばわり。無罪を示す論述の上に、有罪死刑という「主文」が無遠慮に置かれているようなもの。第一審は「死刑」にしてしまったけれども、上級裁判所(高裁、最高裁)の裁判官はそのトリックを見抜いて死刑判決を覆してほしい。そんな熊本裁判官の願いが込められているからです。しかし、期待をかけられた裁判所では、誰もがそれを取り上げることなく死刑判決が確定するという悲劇となったのです。

この無念はひとり熊本さんのものではなく、みんなが共有する無念。それは市民の責務として、絶対に晴らさなければならないのです。

袴田さん支援クラブ

12/19(土)第38回袴田事件がわかる会

袴田さんを救援する清水・静岡市民の会・ 袴田さんを救援する静岡県民の会との共同開催スペシャル

図上 現場検証!

こがね味噌殺人放火事件、裁判資料から「犯行ストーリー」を再現、20分で犯行は可能か?

第38回袴田事件がわかる会

2020年 12月19日(土)  午後1時30分~4時

浜松復興記念館2階 (浜松市中区利町304-2・五社神社東)

ゲスト 袴田ひで子さん

講 師  楳田民夫さん、山崎俊樹さん (袴田さんを救援する清水・静岡市民の会)

事件を語らせたらこの人、長年支援活動を続けてきた楳田さんと山崎さんが分かりやすく検証、説明します。

1966年、検察官の主張(冒頭陳述)する犯行経緯を、縮図の上でたどります。袴田さんの「供述調書」「静岡県警捜査報告書」「現場検証報告書」「第一審判決」などの資料から、図上で再現。

数々の疑問を検証。

  • 午前1時20分に起きて、パジャマのまま犯行に向かい、普段履きのゴム草履にゴワゴワの雨合羽を羽織って現場に侵入したという話。計画的な凶悪犯にしては、余りにも不用意で呑気過ぎないか。
  • 午前1時45分には、通過した貨物列車の運転士が火災の煙らしい臭いに不審な雰囲気を感じたと証言。ということは、侵入、強盗、家族4人の殺害、30m離れた工場からガソリンを持ち帰って放火するという一連の犯行時間は20分足らず。そんなに素早く実行できたのか?

主催 袴田さん支援クラブ/袴田さんを救援する清水・静岡市民の会/袴田さんを救援する静岡県民の会

 

11月21日(土)第37回袴田事件がわかる会

11月21日(土)第37回袴田事件がわかる会

袴田事件ってなに?
どうなってるの?
よくわかんない……
そんなみなさんのための会です
ぜひ、お気軽にお出かけください。

入場無料・予約不要

2020年 1121日(土)  午後1時30分~4時

浜松復興記念館2階(浜松市中区利町304-2・五社神社東)

ゲスト 袴田ひで子さん

「勝つまで闘う。絶対勝てる。
だって、巖は無実なんですから。私は、巖が獄中でできなかったこと、
好物を食べさせ、行きたいところに行かせ、好きなように自由にさせる。
巖との毎日を大切に、明るく生きていく。」 
釈放されて6年になる巖さんの近況やひで子さんの心境を語ってくれます。

ゲスト 角替清美弁護士 (袴田事件弁護団)

袴田事件弁護団の中でも若手の中心メンバー。
当クラブのホームページでも『熱血のレディジャスティス』として紹介しています。
米国アイオワ州立大学の航空工学部を卒業し、そのままエンジニアとしてのキャリアを積んだという珍しい経歴の持ち主。
弁護士に転身した理系女子に裁判の実際がどう映ったのか?袴田事件の闇を白日の下に引きずり出して、語ってくれます。

主催者からアピール

スライドで紹介する袴田家、このひと月

   主 催 :  袴田さん支援クラブ  www.free-iwao.com

 連絡先 :  mail. info@free-iwao.com TEL. 090-2342-2309

クラウドファンディング終了しました

クラウドファンディング「袴田事件を再審無罪へ。最高裁に立ち向かう、弁護団に応援を。」終了しました。

2020年8月18日から10月16日までの2か月間

目標金額:10,000,000円
達成金額:18,067,000 円
支援者人数: 1,510 名

予想を越えた結果でした。

ご支援くださった皆様に心より御礼申し上げます。

さらに、ご協力いただきました皆さまにお礼申し上げます。

10月20日の記者会見の様子を映像でご覧ください。https://www.youtube.com/watch?v=8FjzgWh2M_A

1、目標の180%達成により、今後の弁護活動資金ができました。金額は、裁判や弁護活動費用を募るクラウドファンディングで最高額。
公務員として報酬は保障されたうえに税金投入により潤沢な資金をもつ検察と、無報酬で自腹を切るしかない弁護団の闘いは、資金面では圧倒的な差がありました。
それでも弁護団は第二次再審の静岡地裁で再審開始決定を勝ち取りました。だが東京高裁では不当にも逆転の決定。最高裁での闘いは絶対に負けられない。命がかかっているのです。
今回、クラウドファンディングにより資金面のパワーアップが実現し、弁護活動の範囲と可能性が一気に広がりました

2. クラウドファンディングのキャンペーンにより、最高裁で闘う弁護団への大応援団が姿を現したのです。
「国民一人一人が声をあげる場を作ってくださったことに感謝します」というように、応援したいが方法がなく待ってましたとばかりの人たちも多かった。また、これまで袴田事件を知らなかった人たち、知ってはいたが見ていた人たちなどに、事件と裁判の現状、弁護団の闘いを訴えました。すると、袴田巖さんのために少しでも力になりたい、黙ってはいられない、絶対再審無罪に!という人々の思いが沸き立ち、日本全国、さらに海外からも弁護団への支援が途絶えることなく届けられたのです。支援と共に届けられた応援メッセージは、半世紀以上闘い続け心身ともに深く傷ついている袴田巖さんへの思いやりと、弟のために闘う87才の姉・ひで子さんへの労りにあふれていました。強い感動を呼ばずにはおかない貴重な言葉の数々でした。支援者の裾野が広がっていきましたが、20代から40代の事件発生当時には生まれてもいなかった若い世代が多かったのも特徴でした。
世代を超えて袴田事件に衝撃を受けるとともに、冤罪を憎み正義を希求するみずみずしい思い、決して黙認できない、間違いは正さなくてはいけないという思いの強さの表出であったと思います。
また、全国の弁護士の方々から袴田事件弁護団へ送られたエールも多かったことも特筆すべきことです。

3. 冤罪事件の闘い方に新しい道があることを示しました。
大崎事件のクラウドファンディングが先鞭をつけ、その大成功に勇気を得ての挑戦でもあった。
「今まで冤罪事件というと弁護団が手弁当でというのが常識でしたが、その意味でこのクラウドファンディングの成功は冤罪支援に新たな道を切り開いたといえます。ぜひ頑張ってください」という応援メッセージを頂戴しました。国民的支援を獲得する格好の一手段として、クラウドファンディングという方策が、冤罪との闘いにとって有効な武器になると思うのです。

「権力の不正を弾劾する国民の広範な批判だけが正義を守る最後の保障なのか」と上告趣意書に刻んだ袴田巖さんの叫びに応えなければ。その思いがもっと広く燃え盛るように祈ります。
ご支援により袴田さんに再審無罪の道が拓けますよう、難しい裁判へ挑んでいる弁護団の勝利をお祈りします。

 

寄せられたメッセージの一部をご紹介します。

「弁護団のみなさんの長年にわたる献身的な活動に心から敬意を表します。頑張ってください。」 / 「長い間どんな支援ができるのか、お力になれるのか躊躇していました。わずかですが支援とさせていただきました。」 / 「こんなにも警察のでっち上げがはっきりしている事例を、放っておくのは日本の恥、国民の恥です。」 / 「ずっと関心を持っていました。袴田姉弟を全面的に応援します。弁護団の方々に心から敬意を表します。」 / 「司法への不信感はもうここで終わらせてほしいし、それ以上に一人の命、人生がもっと大切にされる世になってほしい。」 / 「弁護団の活動を心から応援しています。理不尽な司法の暴挙に負けないでください。国民のみんながそう思っていると思います。」

「まだ無罪が確定していない事に驚愕致しました。こんなにもむごい事がまだ続いているなんて…」 / 「今回ようやく応援の気持ちを行動に移す事ができて大変光栄に思います。」 / 「無実の方を無罪にするのは私たちの社会の責任であり 心からの願いです」 / 「私などが、到底考えられない、想像もできない事と闘っていらっしゃるのだと思います。」 / 「TVで、関連のニュースや新聞の記事を見る度、何かお力になれないのかと思っていました。ほんの少しですが、協力できて、嬉しいです。」 / 「袴田さんお二人のお力に少しでもなれればと思っています。弁護団の方々、気合い入れてお願いします!」 / 「日本に生まれて生活をしていて、袴田さんの冤罪がはらされ、無罪が立証されないのは、とても悔しく、恐ろしく感じています。微力ながら応援いたします。」 / 「自分の仕事もキャンセルが続き、ほんの少額で申し訳ありませんが、少しでも役に立てればうれしいです。一日も早い無罪確定を目指して!!」

「秀子さんともどもお元気なうちに、再審で無罪を言い渡される日が一日も早く来ますように。弁護団のみなさまの更なるご奮闘に期待します。」 / 「袴田さんが浜松の街を歩いている画像を見ると胸がいっぱいになります。いつまでも自由な散歩が続けられますよう街の中で平穏な暮らしが続けられますよう祈っております。」 / 「袴田さんの理不尽な裁判には本当に怒りを覚えます。弁護士さんたち何卒宜しくお願いします🙏 少ない額ですみません。」

「どう見ても証拠の捏造など酷いことをしても自分達が決めたレールに沿って無実の人を犯人に仕立てる。こんなひどい世の中を変えるために一刻でも早く無実を勝ち取ってください。」 / 「弁護団の皆さん、袴田さん、秀子さん。ご苦労様です。日本の再審制度の改正につながる活動と思って、支援しています。日本の希望をここに見たいですね。」

「袴田さんのことは、良く知らないけれど無実であることを証明するためにお金の障害があるのは、良くないと思います。きっと、皆さんの情熱が、真実につながると思います。」 / 「権力による殺人は許せません。」

「無罪でありながらの長い収監生活、どんなに辛い年月だったでしょう。どうか公正な審判につながりますように。」

「伴走させてください」 / 「弁護団の方へ お疲れ様です。必ず支援金を生かして無罪を勝ち取るために頑張ってください。」 / 「今まで冤罪事件というと弁護団が手弁当でというのが常識でしたが、その意味でこのクラウドファンディングの成功は冤罪支援に新たな道を切り開いたといえます。ぜひ頑張ってください」

 

 

 

『0.1%の奇跡!逆転無罪ミステリー』の見逃し配信

「ネットもテレ東」 見逃し番組無料配信

0.1%の奇跡!逆転無罪ミステリー 実録! 衝撃冤罪6連発

9月21日放映のテレビ東京「逆転無罪ミステリー」の特番、ご覧いただきましたでしょうか?3時間弱の番組の3分の1ほどが袴田事件について、という内容でした。

見逃した方、テレビ東京の系列局がない地域の方にお知らせです。

下記のサイトにて、番組が無料でご視聴いただけるようになりました。ぜひご視聴ください。そして、一人でも多く見ていただけるよう、知り合いの方などへのお知らせ、拡散にお力添えください。

▼無料視聴はこちらから

https://video.tv-tokyo.co.jp/gyakutenmuzai/episode/00076634.html

※2時間45分の番組で、1時間40分くらいから袴田事件が始まります

※検索する場合は「ネットもテレ東、逆転無罪」と入力してください

※配信終了:10月13日(火)23:59

バラエティー番組ですが、冤罪が作り出される理不尽な過程が、実に分かりやすい。「袴田事件」の基本的な問題点はほぼ網羅されており、証拠の数々を「でっちあげ」と断ずる勇気も含め、力作かと思います。

私どものもとには、番組をご覧になった方から「TVでこんなに憤りを感じたのは初めて」というメッセージが届きました。

ご覧になった誰もが「袴田さんは無実」と感じ、なぜこんなことが許されているのか、考えるきっかけになると思います。「袴田さんに再審無罪を」という声をより力強いものにする上でのこの上ない強力な援軍です。

誰よりも、最高裁判所の判事さん方にも、見ていただきたいものです。

勉強会を開いて上映したい場合、ネット配信の映像を少人数、無料で視聴なさることができます。家族でテレビをみるのと同様、法的に問題はありません。

アルジャジーラが袴田事件のドキュメンタリー番組を放映中

アルジャジーラ(カタールのドーハに拠点を置く国営衛星放送のテレビ局)の英語サイトに、袴田事件がドキュメンタリー番組で取り上げられました。

こちらのサイトから動画をご覧いただけます。ぜひご視聴ください。

https://www.aljazeera.com/program/witness/2020/10/7/hakamada-japans-death-row/

 

 

袴田事件は世界中から注目されています。

ローマ教皇の来日に前後して、フランスとドイツのテレビ局が袴田事件を取り上げドキュメンタリーを放映。

この間は、アメリカCNNが長文の記事をデジタル版に掲載しました。

また、国連の人権委員会は毎年、日本政府に刑事司法の問題を指摘しその改善を勧告しています。そこでは、袴田事件を例に挙げています。それほどの世紀の事件なのです。要するに、世界的に見ても、酷い事件として認識されているということ。それ即ち、日本の後進性を象徴する恥なのです。

 

 

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