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袴田巖さんに再審無罪を!

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東京高裁の不当決定に抗議します

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みなさん、ご承知の通り東京高裁は、4年前の再審決定を取り消しました。私たちは不当な決定に強く抗議するものです。高裁決定の致命的な問題点は、端的に言って「見る方向が逆」(葛野尋之一橋大学教授)という点にあります。再審請求審では、「確定されている有罪判決に合理的な疑いがあるかどうかを判断すべきなのに、再審請求で出された新証拠の個々の信用性を検討しており、問題がある」(同教授)。その信用性の判断も、まるで検察の主張と見紛うような偏見と言う外なく、「疑わしきは罰せず」という理念も、裁判官の良心も正義感も感じられないのです。

東京新聞の社説は、こう喝破しています。「疑わしきは被告人の利益に」という言葉は刑事裁判の原則で、再審でも例外ではない。ところが日本の検察はまるでメンツを懸けた勝負のように、再審開始の地裁決定にも「抗告」で対抗する。間違えていないか。再審は請求人の利益のためにある制度で、検察組織の防御のためではない、と。裁判所も、再審制度の目的を平気で踏みにじっていることを恥じるべきです。「疑わしきは確定判決(再審の対象となっている判決)の利益に」という悪習慣を断ち切り、再審は「無辜の救済」、つまり裁判官の誤判決から無実の人間を救い出すことを鋼鉄の原則としなければいけません。いつまでたっても日本の司法に世界から浴びせられる非難と嘲笑は、大きくこそなれ止むことは決してないでしょう。

ここで、問題はこうです。4年前の静岡地裁での裁判のやり直しを開始するという決定が正しいのか、それとも、その決定を真っ向から否定する高裁決定(裁判はやり直す必要がないという決定)が正当なのか?これは、弁護団が最高裁へ特別上告(高裁決定に不服を申し立て、最高裁の判断を仰ぐ)するので、最高裁が決定を出すことになります。

ところで、静岡地裁の決定の再審開始を取り消したのですが、それと同時に出された死刑の執行停止と拘置の停止決定は否定されずに残されています。袴田さんは釈放されたままで良いというのです。これまでの判例や理屈からすると、再審開始をひっくり返すなら同時に死刑の執行停止、拘置の停止も取り消されるはずです。しかし、それが出来なかった。4年前からの無罪扱い(釈放されたまま)は継続され、仮のものではあれ袴田さんには自由が続きます。袴田さんの無罪を知っている国民の声に押されて、そうせざるをえなかったのです。また、裁判所も本音では無罪と考えているのではないでしょうか。

私たちは、罪なき浜松市民がぬれ衣を着せられたまま48年間も独房に閉じ込められたままであったことに悲憤の涙を流してきました。今回の不当な決定には激怒、また激怒させられているのです。涙はもう出ません。

私たちはこの国の主権者として、高々と抗議の声を挙げましょう。
「東京高裁の裁判官、あなた方は重大なミスを犯したのです。」

東京高裁は6月11日に決定を出すことを公表、再審開始決定が決まるか!

袴田事件の再審是非、6月11日に判断 東京高裁

1966年に静岡県で一家4人が殺害された事件で死刑が確定し、静岡地裁が再審開始を決定して釈放された袴田巌さん(82)=浜松市=について、東京高裁(大島隆明裁判長)は再審開始の是非の決定を6月11日に出すことを決め、関係者に通知した。地裁の再審開始決定を不服として、検察側が高裁に即時抗告している。

袴田さんは裁判で無罪を主張して最高裁まで争ったが、80年に死刑が確定。静岡地裁は2014年3月、「犯行時の着衣」とされたシャツから袴田さんとは別人のDNA型を検出した本田克也・筑波大教授の鑑定などを根拠に再審開始を決定。「捜査機関による証拠捏造(ねつぞう)」の可能性も指摘し、袴田さんは即日で釈放された。検察側は本田教授の鑑定について「独自の手法で信用できない」などと主張。高裁では約4年にわたって審理が続き、本田教授の鑑定手法が最大の争点となってきた。

袴田さんは現在、浜松市内で姉の秀子さん(85)と暮らす。周辺を歩くことが日課だが、半世紀近くにわたった拘禁生活の影響は大きく、意味が通じない発言が多い。自分のことを「神」や「天皇」と語ることもある。秀子さんによると、最近は笑顔が増えているが、「精神的にはまだまだ治っていない。半分くらいはまだ自分の世界の中」という。

 

朝日新聞デジタル 2018年5月7日17時00分

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